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バレンタイン、バレンタインデー・・・。 ああ、バレンタインは嫌いじゃ・・・。
チョコレートもあんまし好きじゃないし。会社での立場上、バレンタインは憂鬱。
義理チョコがたくさん集まるのはありがたいんだけど、
後に返すのは面倒くさいしその費用だって馬鹿にならない。
この年、集まった義理チョコは紙袋2つ分・・・。
この仕事についてから毎年思うけど、こ、こんなにもらっても・・・。
高校生でもないから、誰にも自慢できないし・・・・。
1個ずつ受け取りながら感謝の気持ちを全力で表しつつ、
もらったチョコにメモ紙を貼っていく。
そのもらった人の名前をちゃんと記入しながら・・・。
次の日の早朝、「L」が車に乗り込んでくる・・・。
L:「なんだぁーこれぇ〜!」
ゲゲ:「ああ〜、バレンタインのチョコレートだよ。
食べる・・?」
L:「うん。ねぇ〜ゲゲ〜、ホテルいく!!」
ゲゲ:「多分今日、ホテル空いてないよ。バレンタインでしょ・・?」
L:「ニホンジン、みんなホテルでやってるか?」
ゲゲ:「そうだね・・・、クリスマスとかバレンタインは
皆ホテルに行くから空いてないね。」
と言いつつも、ホテルの近くまで車を走らせると、
おっと「空室」を発見!
お、空いてたというノリでホテルの部屋に入るなり、
紙袋の中を全部ひっくり返して、1つずつチョコを見ている「L」。
ゲゲ:「あのさぁ〜、アパートに全部持っていけば?
みんなチョコ好きでしょ!?」
L:「いいの?? うん、ありがとう!!」
L:「でも、これ、だれにもらうする??」
ゲゲ:「会社の人だよ。義理チョコ・・、うう〜ん、
なんて言えばいいんだろう・・。まぁ、友達からかな・・。」
L:「ふ〜ん・・ダレにもらうする、ゼンブおぼえてるのか・・?」
ゲゲ:「ほら、このメモ紙に名前が書いてある。
ちゃんとお返ししないとね・・・。」
L:「ふ〜ん・・。たいへんナ・・・。」
ゲゲ:「そういえば、あんた、ゲゲに何かないの?」
コクンとうなずき、恥ずかしそうにビニール袋を差し出す「L」。
ゲゲ:「えっ? あるの??」
な、無いと思ってた・・・。
ビニール袋からとりだしたるわっ!
ゲゲ:「わあああ〜、白いセーターだぁ〜!!」
ビニール袋をもう一度確認してっ!
ゲゲ:「わあああ〜、ユニクロだぁ〜!!」
・・・・、とととにかく、
そ、その気持ちがうれしいじゃないですか・・・。
例えユニクロだとしても・・・。
L:「おおきさダイジョウブか・・・?」
ゲゲ:「おう! ピッタリだ。 ありがとう!!」
L:「980エン。
ゲゲ、やすいでこんなによろこぶ・・。 ゲゲ、やすいな・・。」
ゲゲ:「わあああ〜、セール品だぁ〜!!って
そんなに安いのかよっ!」
L:「でも、ニアッテルナ! ピッタリ!!」
ゲゲ:「ううう・・、び、微妙・・・。」
L:「アリガトウは??」
ゲゲ:「あ、ありがとう・・・。」
で、でも、まぁ、もらえたわけだし、こいつお金無いし・・・、
その気持ちに感謝するべきかな・・・、と、次に渡されるのはメモの束・・・。
義理チョコの数々に貼ってあった名前の書いてあるメモを
ご丁寧に全部外して手渡される。そしてもう一枚・・・。
ホテルのメモ紙に「L」がフルネームで名前を書き、
それを追加で渡される・・・。
L:「ゲゲ、まってるね!!」ニコニコニコ!!!
ゲゲ:「ま、また増えたっ!」
L:「アコ、ヤスイのはダメなっ!」
「L」さん・・、顔は笑ってますが、目はマジです。
ゲゲ:「な、何が欲しいの・・・?」
L:「ふふふ・・、アコ、あとでカンガエするな。」
980円が980円以上になるんだろうな・・、きっと・・・。
大人になるとバレンタインの感覚が変わってきます。
お菓子メーカーの戦略を見事に利用したフィリピーナ。
お菓子メーカーの戦略に見事にはまった日本人。
バレンタインがわらしべ長者に思えてならないのは、
ゲゲだけだろうか・・・。
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